「数字」ではなく「ストーリー」で理解する
GA4を使いこなす上で最も大切なのはデータを見ることではなく、データから行動のストーリーを読み取ることです。数字を単体で見ても改善は生まれません。なぜその数字になっているのか、どんな行動の結果なのかを読み解いてこそデータが価値を持ちます。
事例①：問い合わせ率が上がらないサイトの改善
BtoB企業のWebサイトでアクセス数は安定しているが問い合わせ件数が伸びないという課題がありました。目的を問い合わせ率の改善に設定し、GA4で流入と行動を分析したところ、検索から来た人の多くが会社概要やスタッフ紹介ページで離脱していることがわかりました。サービスページを上位に配置し、トップページに選ばれる理由を追加し、問い合わせボタンをファーストビューに設置したところ、平均エンゲージメント時間と問い合わせ率が向上しました。
事例②：SNSからの流入が増えても成果につながらない
美容サロンのサイトではSNS運用でアクセスは増えたものの予約や問い合わせにつながっていませんでした。経路探索でSNS流入ユーザーの行動を確認するとブログやスタッフ紹介で離脱していることが判明。SNS投稿からメニュー紹介ページへ誘導するよう変更し、予約導線を追加したところSNS経由のコンバージョン率が大幅に改善しました。
事例③：ECサイトで購入率を上げたファネル分析
ECサイトでファネル探索により商品ページ→カート→決済→完了の流れを分析したところ、カートから決済ページへの遷移率が低いことが分かりました。フォーム項目を減らしスマホ入力補助を追加したところ、カートから決済完了への率が大きく改善し売上が増加しました。
成果が出る分析ストーリーの共通点
これらの事例に共通しているのは目的が明確であること、仮説を立てて検証していること、結果をもとに次の施策につなげていることです。GA4の本質は数字を読むことではなく、課題を見つけ検証し改善するストーリーを回すことにあります。
まとめ：GA4は「成長ストーリーを描く道具」
GA4を使えばアクセス数やコンバージョン率といった結果だけでなく、その背後にある行動のプロセスを見える化できます。数字の変化を成長の物語として捉えれば分析はもっと楽しく実践的になります。GA4はサイトの成長ストーリーを描くための道具なのです。
コメント