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自分の中にいる「2人の対話」で人生を面白く

自分の中には、いつも2人の人格がいる。

ひとりは、「○○したい!」という自分自身の素直な欲求を持つ自分。
僕は「欲求くん」と呼ぶ。

たとえば、今の僕だったらこんな欲求。
プライベートなら、
「今日はボリューミーなステーキをがっつり食べたい!」
「南国の島でシュノーケリングして、海の中で熱帯の魚やサンゴに囲まれたい!」
「年齢とともに体重が増えてきたし、健康も考えて、5キロを落としたい!」
「将来は、プロバスケット選手になりたい!という息子を精一杯、サポートしよう!」 など。

仕事なら、
「今まで取り組んできた仕事のノウハウを体系化し、コンテンツとしてまとめて、より多くの人に届けられるようにならたい!」
「お客さんに提出していた定期レポートを、AIをつかってシステム化して自動で提供できるようにしたい!」

若い時なら、「自分と話があう、かわいい彼女とディズニーデートに行きたい!」とか。
世の男の子なら誰もがもっている欲求だよね(笑)

この欲求に関しては、
マズローの5大欲求なんてのが有名な話。

生理的欲求:食べる、寝るなど、生きるために必要な基本的な欲求。
安全の欲求:住まいや仕事の安定、健康や安心感を求める欲求。
社会的欲求(所属と愛の欲求):家族や友人とのつながり、仲間に受け入れられたいという欲求。
尊重の欲求:他人からの評価や自尊心、自分を価値ある存在として感じたいという欲求。
自己実現の欲求:自分の能力や可能性を最大限に発揮し、自分らしい生き方を追求する欲求。

ただ、この欲求くんはめんどくさがりで、楽することが大好き。
「よし、30分ほどジョギングしよう!」⇒「いやでも、寒くなってきたし、なんかめんどうだなぁ」
「仕事でお客さんに何度も話すことはドキュメントにまとめておいたほうがいいな」⇒「いや、でも文章化するのがめんどうだから、また今度、時間あるときにしよう・・・」で、結局やらずで。
「大河ドラマを見て、紫式部が住んでいる家は、壁がなくて冬は寒くてしかたないんじゃない?そもそもこの時代の住まいはどうなっているんだ?」⇒「まぁ、でも、あとからでいいや」

こんな感じで、せっかく現状の不満を改善するチャンスだったり、疑問に思ったことからの学習チャンスだったりするのに、一方でめんどくさいでやらなかったりする欲求くん。自由奔放なんです。

この欲求くんが自分の本性というか、本体ですね。欲求くんのおかげでホントにどれだけの機会損失をしてきたことか・・・。それを額面にしたら計り知れない(笑)

一方で、そんな欲求くんに対して、
「いや、ちょっと待て。ここで走らなかったらどうなる?年齢とともに基礎代謝が落ちて、体重は増え続ける。身体がなまって、より運動しづらくなるから、今、少しでもがんばった方がいいんじゃない?」と、冷静に見つめて、問いかけるすごくいい奴!それが欲求くんをコントロールしてくれるもう一人の人格。

自由奔放な猛獣がいて、それを調教する調教師的な関係。

欲求くんとコントロールくん。

自分は、この自分の中にいる、二人の存在に気づき、うまく対話を重ねていくことが、人生をより豊かに、実りあるものにしてくれると考えるようになった。

自分の中にいる2人との出会い

それは、今から遡ること、30代で仕事で大きなストレスを感じるようになり、身体に変調をきたしたとき。

独立して、10人の社員さんがいて、順調に会社も成長していったころ。
大きな企業さんからも仕事を次々といただけるようになり、会社は順調であったが、一方で自分の時間はどんどんなくなっていくばかり。

自分で仕事を獲得して、スタッフに任せるが最終的には自分が対応を行うというスタンスで、仕事をいただければいただくほど、自分の時間がなくなり、仕事に没頭する日々。

そんなとき、ある日、トイレで血便に気づいた・・・。「うん?」

病院での診断は、ストレスからの大腸炎。

ストレスは認識していなかったのだけど、言われてみれば、以前は新しいことを自ら学び、実践しながらノウハウがたまり、実績がつくと、またお客さんが増えてという実に楽しい状態であった

だが、仕事が増えて、スタッフが増えると、自分の思い通りにならないことも多くではじめるようになり、以前と比べると、追われるように仕事をしていた。そして、仕事自体を楽しめるようになくなり、いつしか、事業を成長させるというモチベーションが、義務感に感じるようになる自分がいた。

会社の創業時には、あれほど夢中になり、好きで楽しかった仕事が、つまらなくなってしまっていた。

それが知らない間に、自分にとってのストレスなり、身体も追いやられていたということ。

それをきっかけに、都度、自分を見つめ直すようになった。

「この嫌な気持ち(ストレス)は、なぜ、起きている?」
「ホントに自分がやりたいことはなんなのか?」

そうして、都度、まず自分の心がどう感じているのかを察知し、ストレスや違和感の原因を見極めた。

ストレスの原因がわかったら、それを取り除くこと。

自分の場合だったら、無理な仕事、自分の合わない仕事は受けない。

人間関係でも、自分が違うなという人とは付き合わないということをした。

一方で、「楽しいことは何か?」「自分が本当にやりたいことはなんなのか?」と、
そこに焦点をあて、できるだけ自分の中で楽しいと思える時間を増やすようにした。

それには、当然、仕事が最大の原因だったので、楽しくない仕事は引き受けない。
つまり、会社の成長を捨てる、売上減、そして、会社規模を小さくするという、ビジネス上の痛みは伴うことになる。

それでも、自分はそちらに振り切った。

すると、ストレスは次第になくなり、楽しい時間が増えて、結果、大腸炎もキレイにおさまった。

このプロセスをしていての気付きが、自分の中には、欲求くんとコントロール君がいるということだった。

つまり、良いも悪いもある自由奔放な自分の欲求に対して、
それは、本当に必要なものなのか?自分の将来はどうあるべきか?そのために今、すべきことはなにか?
欲求を律してくれる存在。

ただ、厳しさだけでは欲求は機嫌を悪くして、そっぽを向いてしまう。行動をしてくれない。
そこで、楽しさ、面白さを付け加えてあげる。

まずは、生きていくのに必要で人生の土台となる、仕事・ビジネスを考える。
「自分がビジネスで本当にやりたいことは?」
「どうやったら稼げるようになる?」
「その中で、前のようなストレスをためることがないようにするには?」
「どれぐらいを目指す?」
「それをかなえるためには、今、何をする必要がある?」
「いつまでに、何をする?」
「それを達成したら、どんな未来がまっている?」

日々、これらをコントロールくんが欲求くんに問い正して、欲求くんがそれに答える。
そして、いやこれは違う、ここはもっとこうしよう、という問答をくりかえていくうちに、
将来は、こうしたい!という新たな欲求が芽生える。

そして、これを周りに伝える。面白いねといってくれる!自身がつく。
欲求くんが褒めてもらえて、うれしい。

そのように、まずは、自分の中の2人が会話し、見えきたものを周りの人にも話し見ると、
次第に、やりたいことがくっきりとしてきて、自分の将来のビジョンが見える。

すると、もうやるしかない!がんばろう!と、明るい未来に向けて、突き進むことができるということに気づいた。

これは、仕事ではなく、自分のプライベートでも実践した。

※ここも非常に長くなるので、別の機会で書きます。

そして、この自分の中の2人の会話は、どうやら自分だけではなく、世の中の有名な人達も活用しているらしい。

本田圭佑佑選手の「リトル本田」との対話

本田選手がACミランへの入団会見を聞いたときです。

ACミランへの決断のきっかけは?というような質問に、
「リトル本田が自分に『ミランに行くべきだ』と語りかけてきた」と、発言た。

このとき、本田選手も同様に欲求くんと会話している!と気付いた。

つまり、この「リトル本田」という言葉には、本田選手が自らの内なる声や本音と向き合い、決断を下した過程が反映されている。「リトル本田」が自分の内面から湧き上がる思いや直感がこの大きな挑戦を後押ししてくれたと明かした。

本田選手にとって、「リトル本田」は心の奥底にある夢や願望、また彼の情熱やモチベーションの源泉を象徴する存在。そして、この「もう一人の自分」との対話を通じて、たとえ厳しい挑戦であっても、迷わず進む力を得てきたと思われる。

この言及は、彼がどのように自分の目標やキャリアを真剣に見つめ、決断してきたかを示すエピソードとして多くの人に共感を呼んだそうだ。

自分の欲求に焦点を当てる

こうして、本田選手も自分の中のもう一人の存在に話をかけている、こレを活用しないてはない!と思ってから、より、自分が本当にやりたいことや、望むことに焦点を合わせるようになった。

例えば、家族との時間を大切にすること、歴史や日本史の学びを深めること、仕事では最新のマーケティング手法を習得すること。

こうしたポジティブな欲求に意識的に向き合うことで、自分が何にエネルギーを注ぎたいのかが明確になり、毎日の生活にも張り合いが出てきた。

他にも、調べてみると・・・

スティーブ・ジョブズも語った「もう一人の自分」の重要性

Appleの創業者、スティーブ・ジョブズも「自分の心と直感に従うことが重要」と繰り返し語っている。彼は内なる自分と対話し、「自分が本当に望むもの」に忠実に生きる大切さを強調している。ジョブズはこの「もう一人の自分」に耳を傾けることで、革新的なアイデアや挑戦を生み出し続けた。彼の言葉「Stay Hungry, Stay Foolish」というメッセージは、自分の欲求や情熱に従い、他人の声に惑わされずに進む力を象徴している。

二人の自分が共存することで、心のバランスが生まれる

こうして自分の欲求に焦点を当てながらも、それを冷静にコントロールする自分がいることで、人生におけるバランスが生まれることに気づきました。自分の内側には「情熱に溢れた自分」と「それを見つめ、調整する自分」の二人がいて、両者が対話しながら歩んでいくことで、心地よく、充実した人生が築かれていく。

人生は、目まぐるしい日々の中で、自分の本当の気持ちや欲求に気づきにくいものだが、ほんの少し立ち止まって、心の中にいる「もう一人」と対話するだけで、方向性や目標が見えてくるもの。自分の内なる声と共に歩むことが、豊かな人生を築くための重要な鍵。

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